kintoneを導入したのに使えていない企業に必要な「運用マネージャー」という選択肢に、オンライン秘書が応えます

Tomoe KOBAYASHI

オンライン秘書・事務代行ガーデニア代表小林です(詳しいプロフィールはこちら)。

ここ数か月、あるクライアントさんの社内メンバーという立場で、外部のkintoneエンジニアの方と打ち合わせを重ねながら、kintoneでCRM(顧客管理システム)を構築するという仕事をしていました。

実はそのクライアントさんは、以前Salesforceを初期費用1千万円かけて導入した後で、構築・運用スタッフが退職してしまって誰も運用できなくなる・・・という憂き目にあい、結局活用できなくなって解約したそうです。そのため、手痛い経験をもとに、ガーデニアを半分社内的な担当者にしたうえで、kintoneエンジニアの方と設計を行っていくスタイルに変えたそうです。

今回の貴重なkintone導入・運用・定着体験を通じて、新しいサービスの提供を考えているところですが、このような思いに至った理由を、以下、つづっていきたいと思います。

kintoneを導入しても運用がうまくいかない企業が多い理由

kintoneは柔軟で拡張性の高い業務改善ツールとして、日本では多くの中小企業やチームに導入されています(公式サイトによると、国内導入企業数は30,000社を突破)。kintoneを使うことで、顧客管理、案件管理、勤怠、経費、申請フローなど、様々な業務に活用できる点が魅力です。しかし、導入しただけで期待した成果が出ず、「思ったより使いこなせていない」「結局エクセルやGoogleスプレッドシートに戻ってしまった」といった声も少なくありません。

その理由は大きく分けて以下の3つになります。

社内に担当者がいない

多くの企業では、kintoneの導入はエンジニアや外部業者に任せているケースがほとんどです。導入した後の運用は社内で…となったときに、適切なスキルや担当を持つ人材が不在で、「誰が管理するのか」「どこまで触ってよいのか」が曖昧になり、結局活用・定着が進まなくなるのです。

使い方が属人的で、定着しない

現場のキーマンだけが使っていて、他のメンバーが触らない。マニュアルがなく、人によって使い方が異なる。こうした状態では、せっかくの仕組みも一部の人しか使わず、会社全体に浸透しません。このような状態で現場のキーマンが退職してしまうと、せっかく導入したkintoneが文字通り「ブラックボックス」になってしまいます。kintoneの一部の社内スタッフへの属人化は、組織的な運用の大きな障壁になります。

改善したくても、誰も手が出せない

業務が変化したり、アプリ構成を見直したいと思っても、前回構築してくれたエンジニアと連絡が取れない。あるいは、軽微な修正すら自分たちで対応できない。そんな状態では、kintoneで作った仕組みは徐々に現場と乖離し、「使いにくい」「古いまま」となり、使われずに放置されてしまいます。

運用マネージャーとは? その役割と重要性

こうした課題に共通しているのは、「日々の運用を担う人がいない」という点です。そこで注目されているのが、半分社内のようにサポートしてくれる業務委託の「運用マネージャー」という存在です。

運用マネージャーは、ただの操作・入力担当ではありません。構築されたkintoneの仕組みを理解し、現場とシステムを橋渡しする“伴走者”となります。そして、以下のような業務を継続的に支援します。

日々の入力・進捗管理・リマインドを担う

たとえば案件管理アプリなら、受注状況や見積データの入力、進捗のステータス管理、次のアクションのリマインドを行います。運用マネージャーが情報の整理と確認を日常的に行うことで、アプリが“止まらない状態”を維持します。

データの整備と、改善のための声を拾い上げる

使いにくい項目がある、入力に手間がかかる、フィルターが適切でない——こうした「現場の声」を拾い、改善案としてまとめるのも運用マネージャーの役割です。現場の温度感を理解したうえで、実現可能な改善提案を行います。

小さな改善も、継続的に回すための存在

フィールドの追加や表示順の変更など、軽微な調整は運用マネージャーが自ら行うことも可能です。これにより、改善のスピードが格段に上がり、エンジニアに修正する時間的・金銭的コストを省くことができます。

kintoneエンジニアとの連携で実現する「継続可能な仕組み」

もちろん、運用マネージャーだけですべてを完結させるのは難しい場面もあります。大規模な構成変更や、新たな連携機能の開発が必要になることもあるでしょう。そんなときに必要なのが、kintone運用マネージャーとkintoneエンジニアとの連携です。

エンジニアは“構築と改修”に専念

kintoneのプロであるエンジニアは、アプリの設計やAPI連携、JavaScriptによるカスタマイズなど、高度な技術領域を担当します。運用マネージャーからの要望をもとに、よりスピーディかつ的確に構築や改修を行うことができます。

運用マネージャーは“日常の実行と定着”を担う

一方で、運用マネージャーは「現場の空気」を知っている存在です。どのようにアプリが使われているか、どこに課題があるのか、どの項目が使われていないか——こうした情報をエンジニアに伝えることで、より現実に即した改善が可能になります。

エンジニアと運用マネージャーがチームを組むことで、改善サイクルが自然に回る

エンジニアと運用マネージャーがチームとして連携することで、kintoneは「導入して終わり」ではなく、「育てて成果を出す仕組み」へと変わります。継続的な改善と運用によって、組織に根付く仕組みとして成長します。

この体制が特に効果的な企業・チームの特徴

  • 以前作ったkintoneが放置されている企業
  • 社内にIT担当が不在で、操作や設定変更ができないチーム
  • 業務フローが変化しやすく、それに合わせたアプリ調整が頻繁に必要な職種(営業、クリエイティブ系、スタートアップなど)
  • ・改善意欲はあるが、毎回エンジニアに依頼するコストが負担に感じられる企業

こうした環境では、運用マネージャーとエンジニアの連携体制が大きな成果を生み出します。

まとめ:仕組みと人の両輪で、kintoneを「活きた業務ツール」にする

kintoneは、自由度の高い業務改善プラットフォームです。しかし、その自由度ゆえに、導入後の運用設計や改善体制がなければ、逆に現場を混乱させる原因にもなり得ます。

そのギャップを埋めるのが、「運用マネージャー」と「kintoneエンジニア」の連携です。

日々のオペレーションを動かす人がいて、必要なときに仕組みを変えられる技術者がいる——この体制こそが、kintoneを継続的に活用し、事業の変化に柔軟に対応できる「生きたツール」として育てる鍵になります。

kintoneを導入したけれど、思うように使いこなせていない。そんな課題をお持ちであれば、まずは“運用体制”の再設計から見直してみてはいかがでしょうか。

ガーデニアでは、ガーデニアのオンライン秘書たちが「運用マネージャー」となり、提携先の「kintoneエンジニア」と連絡を取りながら、日々のオペレーションを適切に回しつつ、大規模な改修や設計変更の際にも企業側に立って「窓口」となり対応します。

今後は、kintoneエンジニアや構築代行業者さんのご紹介も含め、新しいサービスを提供していきたいと思います。ご関心のある方は是非一度、無料相談にお越しください。

初回相談は「無料」です!

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ガーデニアでは、60分程度の初回無料相談を受け付けています。相談=即契約ではありませんのでご安心ください。お客様の状況をヒアリングさせていただき、当サービスのリソースを勘案し、クライアント様のお役に立てそうな場合にのみサービスのご案内をいたします。他のサービスや他案の方がマッチする場合は、そのようにご提案させていただきます。いつでもお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

ABOUT ME
ガーデニア代表小林
ガーデニア代表小林
全体像を意識しながら伴走するコンシェルジュ型秘書/事業の扇の要となるChief of Staff(CoS)
合同会社ガーデニア代表。タスク管理スケジュール管理を中心に、個人起業家・社員10名程度までの中小企業の経営者のためにバックオフィス業務と事務局代行、事業の扇の要をつくるChief of Staff(CoS)サービスを提供しています。 ※詳しいプロフィールはこちらから
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